非常事態宣言が3月7日までの延長が決まりました。
今後の都市での生活について考えてみました。
都市での生活の密度
東京・大阪などへの人口流出が減少し今後はどのようになるでしょうか。
現状の出生率の低下により日本の人口は減少、都市や街のコミュニティのあり方は大きく変化していくと思われます。
2015年から言われている街づくりの『コンパクトシティ』の構想。
全国の過疎化、ドーナッツ化現象に歯止めを掛けるため、郊外への居住区域を狭めて小さな生活圏による小さな街をつくる。
人口が集中した小さな街がいくつもあることで、全国の地方自治体の税収も安定して街の空洞化もなくなります。
■ コンパクトシティの形成に向けて 国土交通省の2015年3月資料より
https://www.mlit.go.jp/common/001083358.pdf
コンパクトシティは居住地としての住居、業務施設、医療施設、商業施設、学校などを街に集約させた生活圏が小さくまとまった街と定義されています。
コロナ禍での生活
新型コロナ感染の拡大によって日本の居住地の考え方も大きく変わって来ています。
郊外からの東京都内、大阪市内、名古屋市内など都心部への通勤が減ることで人口の密度は分散する可能性も出てきます。
コンパクトシティでのメリット
地方の税収が安定
自治体と民間の緻密な計画と住民の協力は不可欠ですが、日本全国でコンパクトな街が出来上がることは今の状態ですと可能ですね。
人口が増え安定した税収が得れれば自治体の財政は潤い、子育てしやすい環境や公共施設などのサービスが行き届くことで、更に人口は増えて生活基盤は安定して魅力ある街に変貌します。
経済活動が活性化
日本の企業が小さな街に進出し、住民も増えることで店舗など商業施設も充実して既存の昇天も含めて相乗効果が生まれて経済が活性化します。
都心への移動の必要がなくなります。
移動手段の変化による環境改善
地方の移動手段として乗用車から都心部の様に公共交通機関の充実により一度に多くの人数を運びことが可能です。
乗用車が減ることでの渋滞や環境汚染などが減少し環境改善が図れます。
富山市による成功例
日本の成功例としては以前紹介した『富山市』。街の特性や観光について『ガラスの街』として全国的にその名を広めました。
またコンパクトシティの実践例として廃線予定のJR線を既存の市電と含めてトラムを走らせ都市内の利便性を高めています。
低床で乗り降りしやすく静かで揺れの少ない日本初のlrt(light rail transitの略)路面電車は公共交通整備に大きく貢献しています。
乗用車通勤からトラムやバス通勤の需要を増やすことで環境に配慮した街づくりにも成功しました。
富山市内を走る日本初のlrt(light rail transitの略)路面電車
理想的なコミュニティとは
個人と個人の関係性
日本での成功の鍵は住民間のコミュニティとしての在り方だと思います。
今後の高齢者や単身者の増加に伴い、家族世帯、高齢者、単身者世帯の世代を超えた地域住民のコミュニケーションが取れる場所の充実が必要ではないでしょうか。
現状の社会情勢は孤立化を産む大きな要因も抱えています。
だからこの日常の中の交流や人が集える場所の必要性は大いになります。
■総務省『新しいコミュニティのあり方に関する研究会』報告書 概要より
https://www.soumu.go.jp/main_content/000037077.pdf
新しいコミュニティ
UR都市機構は『団地』での暮らしを切り口に『ミクストコミュニティ』と言う多世代のコミュニケーションが取れる場所や施設を設置するための工夫をしています。
以前は地域に根ざすそのような密接な人付き合いやコミュニティを敬遠する世代も多かったのですが、高齢者や中高年単身者も増加し、多世代同居も少なくなっていることもあり新しい近隣との関係性による共生が見直されています。
特集 団地から始まっています! 新たなミクストコミュニティづくり | UR都市機構
■『富士見台団地のリノベーション』
■『花畑団地27号棟プロジェクト』
下記サイトでオリジナル商品を販売しています。
よろしくお願いいたします。