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沖縄のやきもの やちむん 陶芸からディープな商店街編【vol.3】

沖縄のやきもの『やちむん』。

『壺屋やちむん通り』までの個人商店から周辺の商店街と牧志公設市場を散策しました。

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『壺屋やちむん通り』の夕景

 

古い商店の魅力

県道39号国際通り歩き、『セブンイレブン』と沖縄手づくりジェラートの店『Fontana Gelato』が左手に見えたら手前の道を左折して歩いていく。

この通りかなり続いていて道の両側には個人商店が間隔をおいて立ち並んでいます。

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この雰囲気はたまらなく良いですね。

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昔からの商店街『サンライズ・なは』が前方に見える。

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『市場中央通り』など古くからのアーケード街がひしめき合っている。

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右手にアーケード街の横に駐車場。アーケード街は右手から遠く左手まで続く。

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商店街の看板は英語表記のところも多いですね。

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今は少なくなった昔ながらの商店街の風情が懐かしい。

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商店街の横の小道にさらに『えびす通り』という別の商店の通りが続いています。

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建物が密着して平面的な構成の構図で写真が撮れた。

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古いお店が立ち並ぶ中、前方には高層のホテルが見える。

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商店街を外れると住宅地。猫が堂々としていて決して逃げない。

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『猫だけどなにか』と言う感じです。

 

壺屋やちむん通りはやきもの天国

『やちむん』とは沖縄の言葉で『やきもの』のこと。沖縄のやきものの歴史は古く6600年前の土器だそうです。中世期になると中国との海上貿易が盛んになり陶磁器が入ってきて、15世紀には東南アジアなどの国々も含めて陶磁器が輸入され、その頃から産業としての技術の発展があったようです。

1682年に王府が知花、宝口、湧田といった複数の窯場を那覇市壺屋に統合して、牧志村の南に筑窯し、これが壺屋焼の始まりとなったようですね。

『柳宗悦』を中心とした『民藝運動』の時代には大いに国内でも注目され、『濱田庄司』もこの地で作陶しました。

1970年代にはこの地は住宅地密集により『登り窯』は禁止されて『灯油窯』『ガス窯』『電気窯』が主流となり、『登り窯』に拘る陶工は読谷村に移窯していったそうです。

そして現在『やちむん』は沖縄のさまざま地区に広がっていきました。

壺屋焼とは | 壺屋陶器事業協同組合

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急に天候が晴れて来て通りの景色が明るくなった。

平日なので観光客も少なく混雑はしていませんでした。

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赤い花と郵便配達の車の赤が青空に映える。

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石垣の上には窯らしきものが見える。左手には赤瓦が積んでありました。

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石垣は当時のままではないかと。大量の赤瓦が野ざらしに。

やちむんとは | 「やちむん」とは | 沖縄観光情報WEBサイト おきなわ物語

個性的な路地裏住宅地へ

『壺屋やちむん通り』から逸れて住宅地側へ歩く。

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急にまわり鬱蒼した状況になり蚊が近寄ってくる。

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これは庭なのか放置されているのか不明。

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本土と比較すると生垣の位置が高くそして厚い。

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すこし下に下ってみる。

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住宅地に戻る。庭の樹がアーチ状になってトンネルのよう。

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個人の家の庭も南国調ですね。

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蔦の絡んだ集合住宅。猫が休んでいました。

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この雰囲気はなかなかよい。

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上の方までビッシリと絡まっています。

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こう言う樹なのかなんなのか??

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住宅地の生垣は続く。

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向こう側に石垣が見える。

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石垣の上の『石の頭像』これは何か意味があるのだろうか

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窯元『育陶園』の『壺屋焼やちむん道場』では職人体験コースでシーサー・ろくろ・手びねり・絵付け体験が出来ます。この日も外国人の体験者がグループで来ていました。

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壺屋焼やちむん道場 - 壺屋焼窯元育陶園

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やきもののシーサー

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漆喰と赤瓦の龍

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通り近くに戻ってきました。

壺屋やちむん通りのやきもの店

『やちむん』の店はいくつかあり、すべて見るとかなり疲れるほど数があります。新旧さまざまな窯元そして店舗、最近はカフェ併設のお店などもあり時代に合わせて入りやすいそして買いやすい仕掛けをしているお店もたくさんあります。

こればかりは好みによりますが、わたしが良いなと感じたお店はふたつありました。

そのひとつがここ『壺屋焼窯元育陶園 本店』。陶主『高江洲 忠』の作品。育陶園を代表するブランド『唐草線彫』『育陶園獅子』などがあります。

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『高江洲 忠』の作品

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www.ikutouen.com

もう一箇所は『陶美館1号店』ずいぶん昔からある陶器屋さんです。

2店舗が同じ建物の中にあります。

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通り沿いの手前が『陶美館1号店』

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陶美館 (1号店) | 沖縄焼物ふるさと壺屋

ココに紹介したのは金城秀義氏の工房『秀陶房』にて作られた物。

https://hidetoubou.ti-da.net/


やちむんのモチーフには

『唐草』

四方八方に延び『延命』『長寿』『子孫繁栄』の意味があります。

『菊紋』

太陽の恵みを象徴する花。病気を治し寿命を延ばすと考えられています。

そして最も気に入った『魚紋』について

中国では『魚』を『イユ』と読みます。

これはあり余ると言う『余』と同じ意味であり『富と幸福の象徴』だそうですね。

魚はたくさんの卵を産むことから子孫繁栄の意味もあります。

『魚紋』のやちむんと言えば人間国宝『金城次郎』が有名ですね。

ja.wikipedia.org

金城次郎略年譜 | 大阪日本民芸館

tsuboya-yachimundori.com

■『やちむん』の歴史や詳細についてはこちらから。

那覇市立壺屋焼物博物館

https://story.nakagawa-masashichi.jp/craft_post/116522

 

■『やちむん』のお買物についてはこちら

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国指定重要文化財『新垣家住宅』には赤瓦を連ねた主屋、作業場、離れ、登窯や石造の「フール」、石垣などが残っている家屋があります。

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歴史ある石垣で覆った住宅の壁面

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国指定重要文化財『新垣家住宅』入口

国指定重要文化財 新垣家住宅|那覇市公式ホームページ

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路地裏の塀の仕上げは赤瓦、シーサー、漆喰によるとても個性的なデザイン。

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ココの屋根にはシーサー

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使わなくなった黒いシーサーを壁面の装飾にしているのか。

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屋根にシーサー

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赤瓦を漆喰と合わせて塀に

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このデザインがユニーク

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ディテール表現はこのように

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ココが通りの最終の地点『ひめゆり通り』になっています。

ディープな商店街へ

『壺屋やちむん通り』を後にして商店街の中を散策。

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『平和通り』の人通りは少ない。

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路地の方に逸れるとディープな世界へ『桜坂 摩天楼』の妖しいネオン

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更に路地を逸れると妖しいライトに照らされた迷路のような狭い空間が表れる。

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店は閉まっているところが多く、空いているのは飲み屋だけ。

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『牧志公設市場』の近くの路地

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『第一牧志公設市場』はかなりラフな市場です。

1945年(昭和20年)の戦後に自然発生的な闇市から始まり、1950年(昭和25年)に開設されました。那覇の大市場(ウフマチ)として地元の人々や観光客にも人気のスポットです。既に時間は18:30近くでしたので閉まっている商店がほとんどでした。

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周辺マップ/アクセス | 那覇市第一牧志公設市場公式サイト

makishi-public-market.jp

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人気のない夜の雰囲気がとても情緒があってよかった。あまり馴染みのない場所を夜の牧志周辺を歩きました。撮影するのは難しいものもいくつかありましたが、そこはその場の雰囲気を行ってみて体験することをおすすめします。

 

 

下記サイトでオリジナル商品を販売しています。
よろしくお願いいたします。

 

minne.com