6月の事前予約制の中、出掛けた東京現代美術館。
会期延長の中、『ライゾマティクス_マルティプレックス』を観てきました。ライゾマティクスの初めての美術館での展示は伝えたい世界が明快で斬新なものでした。
『ライゾマティクス_マルティプレックス』2021年3月20(土祝)~6月20日(日)
ライゾマティクスはPerfume(ステージ演出)、ELEVENPLAY(ダンスパフォーマンス演出)などでよく知られています。それ以外にもビョーク、スクエアプッシャー、ファッションブランドのANREALAGE(アンリアレイジ)、狂言師・野村萬斎など多くのアーティストとのコラボなどで幅広い活動をしています。
デジタル技術と表現の新しい可能性の追求はまさにアートの探究。テクノロジーを屈指して斬新でインパクトのある空間表現は見る者の感性にダイレクトに伝わります。
ライゾマティクスの世界観をじゅうぶんに感じさせる展覧会でした。
**掲載した会場写真は撮影許可をいただいたものです。**
下記は 解説入りでダイジェストで紹介
アート専門番組【MEET YOUR ART】2021年7月16日 より
今回の展覧会の私的ポイントは おおきく4つ
・プログラミングによる照明・音・動き
・生み出された多種多様なデジタル機材
・五感に訴える空間展示
・活動年表をデジタルで表現
共通するのは斬新な表現で観る側の感性になにを伝えるか。
実験と開発による不思議な取り組み
ライゾマティクスを最初に知ったのは2008年頃かYouTubeでの実験公開を繰り返すおかしな集団の動画。
ライゾマティクスが本格的にメジャー活動する前のこと。
ある会社で自分達の行っている活動や成果のプロモーションの場面でプレゼンした時に相手先からひとこと言われたのが『これお金になるの?』
結構はじめたころは辛辣なことばを浴びせられたようですね。
YouTube : electric stimulus to face -test3 ( Daito Manabe ) より
はじめてライゾマティクスを知った動画。
顔に電極を流してそれに反応する顔面の筋肉の動きを撮影したもの
アーティストのパフォーマンスの考え方
Perfume(ステージ演出)、ELEVENPLAY(ダンスパフォーマンス演出)で知られるrhizomatiks(ライゾマティクス)。
劇的で斬新な空間演出、デジタルでプログラミングされた音や光の演出に合わせてパフォーマンスを行うのはアーティスト側。このような制作によるいくつかのパターンで進められるのが面白いですね。
そこには0.?秒の細かい単位で動かなくてはならないアーティスト側の正確な技量やテクニックが要求されるようです。
これって難易度は非常に高いと思われます。
YouTube : Digest of ELEVENPLAY x Rhizomatiks "border 2021" より
デジタルテクノロジーによるインスタレーション
いちばんの目玉展示は『Rhizomatiks × ELEVENPLAY “multiplex”』
広いの空間全体に、15台のプロジェクター映像によるプロジェクションマッピング。ダンサーが乗っていたであろう5つの白い箱が縦横無尽に動き回るユニークな演出。
ダンサーたちのダンスパフォーマンスは別の部屋に設置されたモニターに映し出されています。
ストレートでシンプルな演出
もうひとつの目玉は美術館の吹き抜け空間に何層にもわたる螺旋状の巨大なレーン。
レール上に沿って転がる白いボール。そのボールに対して正確にレーザー照射。
音響に合わせて動くシンプルな演出。
会場内の動線をデジタル化したもので検証
さまざまな映像作品
その他演出に使うドローンなどの展示
最近の東京現代美術館の企画は絵画や現代美術にはとらわれず『アート』というものを広く捉えていてその企画テーマは様々。
『アート』が決して特別なものではなく間口を広げて、皆で共有し共感できるような試みを実践しているのが気持ち良い。
下記サイトでオリジナル商品を販売しています。
よろしくお願いいたします。