回転運動を利用するさまざまな装置を『轆轤』と言います。陶芸の電動轆轤は金属加工の旋盤の様にどうしても早く轢けない。今回はそんなことについて書きます。
轆轤とは
木工・金工の旋盤加工による轆轤
『轆轤』には製陶用、木工・金工用、重量物移動用、井戸の水汲み用などがあります。回転軸が垂直,水平のいずれかの回転方向によって『竪軸ろくろ』,『横軸ろくろ』に分かれます。
木工旋盤の回転軸を水平に設置し縦方向に回転させて削り、椅子の脚などを作ります。民芸品のこけしはこのように『横軸ろくろ』で制作しますね。
金属では部品の旋盤を使用します。これらは機械に材料を固定して金属の歯を当てるので、比較的回転軸に対してのブレは少なく、中心軸はとれているので、操作はそれ程問題ないです。歯の選択や上下の垂直方向の微妙な調整はかなり技術を要します。下記に金工用轆轤などで作ったものがあります。
具体的なアルミ材旋盤加工による轆轤
自分で行った金属の『轆轤』による旋盤加工の例として照明器具の灯具の作成例はこちらです。黒い焼き付け塗装をする前にはアルミの角材を加工して円筒状の棒材を作成してその後寸法に合わせて削り出します。
上記の写真の様に金属用旋盤を使えば、アルミニウムの無垢材を旋盤加工で円の棒材に加工できます 。
これが制作した照明器具。同心円の筒状の灯具はアルミを削りだしたものを装着。
上の傘の部分のシェードはポリカーボネートの真空成型でできています。
金属用旋盤を使えば、このような細かい『轆轤』による旋盤作業も可能です。右側の部分はねじ切りをした留め金。
筒状の灯具の赤丸の部分が金属用旋盤で作ったものです。
あかりを点灯した様子
陶器の電動轆轤
陶器の作陶に使う電動轆轤については、素早く短時間で同じものを作成することができなくてはならない。陶芸を志していれば基礎訓練で時間を要すればできるのであろう。しかしなかなか時間はかかります。土殺しと芯出しを同時に素早く正確に行わないと短時間で何枚もの品が制作ができない。あとは集中力が途切れてタイミングを逸すると無残なことになります。
表面の深さや表情の検証
乾燥させた小皿
轆轤で制作した高台の形の検証
最後にわたしが陶芸を教わった方の電動轆轤の手の動きを動画で撮影しました。
わたしの陶芸の師匠と仰ぐ方の電動轆轤による小皿の成形の作業風景
https://twitter.com/zyzy1225/status/1297475197222567937
手轆轤
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