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名建築と音楽の街 高崎 建築編【vol.1】

高崎市と言えば名建築と音楽。
高崎市は建築家『アントニン・レーモンド』との関わりも深く、彼が1961年に設計した本格的な音楽のためのホール『群馬音楽センター』。その歴史と精神を継承した高崎市が誇る『高崎芸術劇場』が建設されました。

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『群馬音楽ホール』1961年 建築家:アントニン・レーモンド

 

アントニン・レーモンドの建築

日本との関わりの深い『アントニン・レーモンド』が設計した建物は『群馬音楽センター』、『旧井上房一郎邸』の2つがあります。今回は時間もなく『群馬音楽センター』へ向かいました。

高崎駅西口から徒歩10分程度歩き、高崎城址公園の近くに位置したところにその施設はあります。

まず最初に群馬音楽センターの西側に建設された鉄筋コンクリート造りの白を基調とした『群馬音楽センター シンフォニーホール』へ。

基本設計は、音楽センターとの縁もある『レーモンド設計事務所』によるものです。

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丸窓に幾何学的な構成が特徴の1991年に竣工したモダン建築。

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開口部やベランダの壁の丸い穴が特徴です。

■群馬音楽センター シンフォニーホール公式ホームページ

シンフォニーホール

住所:群馬県高崎市高松町35−2
電話番号:027-324-6557
アクセス:高崎駅西口より徒歩10分

 

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ここは高松城址公園内のとても気持ちのよい通りです。

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建物の裏側にあらわれた錆色の御影石を磨いて張られ擁壁。

ダイナミックな曲線がユニーク。

 

そして裏手側から『群馬音楽センター』へ

この施設は高崎の名士、井上房一郎の依頼により、建設資金の3分の1は市民からの寄付で建設されました。行政の予算と高崎市民の寄付によって建てられた施設です。

市民も協力して文化施設の建設にお金を出し合った大切な財産でもある建物ですね。

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午後訪問したので完全な逆光となり東側は影が落ちてしまっています。

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全景はこのような見えてこちらが正面のアプローチ。

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楽器のオブジェのような”電話BOX”がお出迎え。

音楽の街らしい風景ですね。

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左側からの全景はこのような感じです。1961年の建物は思えないモダン建築。

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左手側の通用口と思われる場所。壁や天井を蛇腹状に折ることで、無柱の大空間を生み出す『折板構造』を採用しています。日本屏風のような意匠の構造壁。

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空中に梁が接合されているこのデザインも格好いい。

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このかたちが内部空間の天井や壁のデザインとなっています。

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正面から見ると大きさを実感できます。窓枠は残念ながらこのようなちいさな格子状になってしまいます。きっとレーモンドは窓枠を広く取った大きな板ガラスによる開放的な建物にしたかったのではと想像してしまいます。

それともこれが狙いなのかも。

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2本のモルタルの柱が下まで貫通して支えている。

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この裏側の意匠も構造体として美しい。

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正面の斜めの柱で支えたように建っています。

 

■群馬音楽センター公式ホームページ

群馬音楽センター

住所:群馬県高崎市高松町28-2
電話番号:027-322-4527
アクセス:高崎駅西口より徒歩約10分
保守点検や催し物がある日は内部見学不可な場合がありますので電話で確認をするのが確実です。

■アクセス

群馬音楽センター

■音楽センターパンフ2021

http://www.takasaki-foundation.or.jp/center/center_butai2020.04.01/gmcpanfu20210910.pdf

次回は『旧井上房一郎邸』を訪れたいですね。

 

新しい高崎芸術劇場

高崎駅東口側2Fから直結のぺデストリアンデッキは『高崎芸術劇場』へ真っすぐと続いていきます。

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延々と続くぺデストリアンデッキ。

 

『高崎芸術劇場』は群馬音楽センターの歴史と精神を継承し、進化させた新しい劇場として、2019年9月開館しました。

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国内最大級の舞台面積2,027席の大劇場。ライブハウスとしてのスタジオシアター。412席の音楽専用ホール。9つのスタジオがあります。

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ぺデストリアンデッキは劇場の2F入口に接続しています。

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ペデストリアンデッキから繋がる高崎芸術劇場2Fのエントランススクエア。

2F入口から入ると1Fから4Fまでの開放的な吹き抜け空間があらわれます。

季節がら学生のみなさんが机と椅子が設置してある各フロアで勉強中で施設側も大きな声で騒がない限りは市民に広く使っていただいているそうです。

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左手側の開口部からは自然光が溢れる様に入る気持ちのよい空間。

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景色も良く椅子も設置されて自由に利用できます。

吹抜け空間は特に入場料も要らず、一般にも開放されていて出入りが出来ます。

思い思いの時間を過ごせる高崎市民へのための施設です。

 

次に劇場の『ホワイエ』へ移動。

今回は仕事の関係もあり職員の方の同席で『ホワイエ』の中へ。

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高さ6m幅1.6mの1枚の複層ガラスから自然光が入ることで採光は十分確保されています。空間のイメージとして『群馬音楽センター』のホワイエを彷彿させます。

 

18mの高さを確保するため縦枠材は接合部のない鋼材と国内最大サイズの複層ガラスを使用しています。
ここのカーテンウォールはとても大きい。そして1枚のガラスの面積が凄い。

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この高さ14mの間口60mの広い空間の赤い壁面はやきものでできています。

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栗梅色のやきものによる大壁面。

栗梅とは『栗色の梅染』を略した赤い色。高崎の伝統的な草木染の色だそうです。ドレープの様に波打つやきもののテラコッタ

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鋼材の見切りからの出幅も少しずらしている。

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断面のかたちがなんとなくわかる。軽量化のため、中空になっていて中は空洞。

 

■高崎芸術劇場公式ホームページ

高崎芸術劇場

アクセスマップ | 高崎芸術劇場

住所:群馬県高崎市栄町9-1
電話番号:027-321-4527
アクセス:高崎駅東口より徒歩約5分

開館時間:9:00~22:00

 

最後に高崎の印象

高崎市民の音楽や建物を愛する気持ちが伝わってきました。街もきれいに整備されて地産地消の意識も高く、小麦の名産である強みを生かしたお店もいくつかあります。

パスタの味と魅力を競う『キングオブパスタ』のイベントなどもユニークですね。

お土産にうどんを2つ購入して食べ比べて見ようと思います。

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春になると桜、その後はつつじで満開になる高松町のお堀。

水は綺麗で水鳥が何羽も泳いでいました。

 

高崎の街中にかつて広大な城郭を構えていた高崎城。
今は高崎城址公園となり市民の憩いの場として親しまれています。

 

『新美の巨人たち』アントニン・レーモンド設計の

東京女子大の礼拝堂が紹介されていました。

 

 

下記サイトでオリジナル商品を販売しています。
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