『G.Ⅰ.ジョー』『インセプション』『LOOPER/ルーパー』など様々な役どころをこなす『ジョセフ・ゴードン=レヴィット』。
この映画は彼の演じるとても印象に残る映画のひとつだと思います。
これは密室でのごく少人数の役者で演じられる舞台劇のような映画です。
『7500』この映画についてオススメのポイントなどをご紹介します。
7500
作品情報
上映年度 2019年
(日本では上映されずAmazon プライム・ビデオにて2020年6月18日配信)
監督 パトリック・ヴォルラス
キャスト
トビアス・エリス:ジョセフ・ゴードン=レヴィット
ヴェダット:オミッド・メマール
マイケル・ラッツマン機長:カルロ・キッツリンガー
ギョクチェ:アイリン・テツェル
ナタリー:オーレリー・テポー
ケナン:ムラタン・ムスル
ダニエル:ポール・ヴォリン
緊急事態コード7500
タイトルの『7500』とは『緊急事態コード7500』のこと。ストーリーはアメリカ人副操縦士とテロリストとのやりとりを描いた密室劇です。
ベルリンからパリに飛ぶフライト便の中で途中、テロリストがコックピットに押し入ってきた。一人だけ中に押し入るも、他のテロリストたちを扉で押し返し、なんとか扉を閉める。その時トビアスは負傷し、機長のマイケルはテロリストと揉み合うちに刺されてしまいます。それでもトビアスはテロリストの主犯格のケナンと格闘しなんとか気絶させて羽交い締めに拘束。
トビアスは緊急事態コード7500を管制塔に発信します。
そんなハイジャックが起こるところから本格的にストーリーは始まります。
コックピットの扉の向こう側は仲間のテロリストたちが陣取り乗客らは人質に。
コックピットからは扉を乱暴に叩く音と扉の向こう側のモノクロカメラ越しの犯人たちの様子しかわかりません。
終始観る側はコックピット内側での閉塞感と緊張感で身動きが取れない心理状態に陥ります。
コックピットの密室での出来事だけ
この映画は派手な銃撃戦やテロリストを倒す、戦うなどのアクションがなど一切ないところが大変ユニークなところ。出演者も数名でやや舞台劇を観ているようです。
そして映像はコックピットの中と窓越しの夜景、あとは後ろ扉の向こう側に設置されたモノクロのカメラ映像のみです。
監督のパトリック・ヴォルラスの斬新さを感じました。
刺されて息を引き取った機長のマイケルに代り、繊細な副機長のトビアスは同乗するCAの恋人を心配すると同時に乗客たちの人命も守らなければなりません。
早く近くの空港に降りて解決したい気持ちとは裏腹に、扉を開けないと人質の命が奪われる状況に置かれながらの葛藤や焦りそして怒りと自暴自棄の演技が素晴らしいです。
抑えた展開のハイジャックもの
この映画はジョセフ・ゴードン=レヴィットが優れた頭脳を使ってテロリストをだし抜き、素手格闘して戦って相手をなぎ倒すと言ったアクションヒーローものではないのです。
それは全く期待はできません。これはあくまでもサスペンス的なスリラー映画ですから。
またこの映画で不自然なのは犯人のテロリストたちの武装が非常に貧弱なところ。
いくら機内に持ち込めないとはいえ、ガラス片のナイフを持ち込んで、押し込み強盗のような無計画さですね。
挙句には機内の乗客の大勢に取り押さえられてしまう。
そんな時、気絶し拘束されたケナンが意識を取り戻し、トビアスを気絶させて後ろの扉が開きます。そこに逃げてきたテロリストの青年ヴェダット。
最後の展開はコックピットに逃げてきたヴェダットとのやりとり。
この中でのやりとりがありますが、そこはネタバレになりますので映画でどうぞ。
この映画の魅力は狭い空間での閉塞感と追い詰められる緊迫感を観る側にも疑似体験させるところにつきますね。
最後に『呪怨』などホラー映画監督で有名な『清水崇』監督による全く同タイトルの『7500』と言うの映画があります。
ネット検索すると2つの映画は混在して表示されるのでお間違えのないように。
しかし怖いなポスターからして。窓に血糊が。
因みにこの『7500』とはこの飛行機『7500便』のことです。
ああ間違えてしまうかも。
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よろしくお願いいたします。