『東京2020オリンピック』が8月8日に閉会し、8月24日~9月5日まで『東京2020パラリンピック』が続いて開催されます。混迷の開催の中、オリンピック・パラリンピックに思うことを書いてみました。
首都高速料金上乗せの交通規制がコロナ対策に
『東京2020オリンピック』が8月8日に閉会し、8月24日『東京2020パラリンピック』が開会式が行われました。
開催前からさまざまな問題を抱えながら、関係者の不適切な対応や出来事もあり、コロナ禍での半ば強引に推し進められたこの大会、スポーツの祭典とは異なる側面がいくつか見えてきました。
東京2020パラリンピック大会期間中に再び、首都圏の交通規制を行なう予定です。首都高速道路では交通システムマネジメントの考え方により実験的に運用した『首都高の大会期間中の1,000円上乗せ』。
首都高速道路の慢性的な渋滞回避とイベントによる渋滞による『輸送の円滑化』を目的に行われる内容が『新型コロナウィルス感染防止のための人流抑制』を目的としたコロナ感染防止対策に見事にすり変わりました。
政府の緊急事態宣言時の企業のテレワーク推進と同様に交通規制が首都圏や近隣の県の人流抑制の手段のひとつに。
結果は実施する前からわかるもの。
当然のことながら規制時間の6:00~22:00のマイカー利用の金額上乗せで車の流入量は減ります。しかもETC車の料金を夜間00:00~4:00は5割引きならば成果としては大成功。その時間帯の利用するのは明らかでではないでしょうか。
下記に今回の交通対策の目的など書かれています。
オリンピック理念とは相反する出来事
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会は、『全員が自己ベスト』・『多様性と調和』・『未来への継承』を基本コンセプトとしています。
開催キーワードとなる『多様性と調和』
『ダイバーシティ』の話題があまり見当たりません。
この人種や国籍による違い、異なる心身機能、性別、性的指向や宗教などお互いの違いを認め理解し尊重すると言う、理性的に社会問題を考える機会が日本に与えられたにも関わらず、開幕直前までその理念に反する出来事が相次いで起こりました。
五輪組織委会長だった森喜朗元首相が女性蔑視発言、開会式統括責任者の佐々木宏氏が女性タレントの容姿を侮辱、開会式の楽曲を担当した小山田圭吾氏が、過去に同級生や障害者をいじめた経験の問題、開閉会式ディレクターの小林賢太郎氏が過去の出演コントでナチスのユダヤ人虐殺を揶揄したなど
理念を掲げるにはまだまだ至らない未熟な日本社会の現実が露呈してしまいました。
オリンピックの話の中心は史上最高の金メダル獲得数は良いとして経済効果やSNSでの話題が多いのはよいのか悪いのか。
『東京2020大会』が延期されたことで契約者と売主との間で契約支払で揉めていた『選手村』
来日した選手が選手村の住み心地と建物からの『海の見える眺望』をSNSで拡散したことで8月末からモデルルーム見学の登録申込みが急増したそうです。
また、オリンピックで巨額の資金を投入した新設のスポーツ関連施設がたくさんあり、後に効果的に活用されるのか。
今後の施設の利用稼働率と収益を上げるための効率的な運営を考えなければなりません。当然のことながらアスリートや都民の利用の為の公共施設なので高額な利用料は考えづらい。
すべての施設の黒字運営とは言わないまでも赤字運営がないように期待したいものである。
投資した分は継続してその価値を上げないと多くの建物が墓場化してしまいます。
■東京2020大会後の新規恒久施設の施設運用計画
www.2020games.metro.tokyo.lg.jp
コロナ前のインバウンド効果は成功したが、肝心のオリンピック・パラリンピック期間中や閉会後の経済活動の改善は見込めるのか。
選手村のマンションとして活用、会場となった公共施設の活用とは裏腹に利益追求の熱にうなされる様にオリンピック需要に突き進んだ民間企業は想定外とはいえ非常に恐ろしい決算結果となりました。
コロナ禍の中 右往左往
世界的な流行『パンデミック』の中、毎日のコロナの感染状況報道と不確実な対策、東京2020大会は各々の国民感情の違いでまさにパニック状態。
首都圏の新型コロナ感染者が急増して、救急患者の医療機関の受け皿もないままです。国民の『命を守る』と言いながら『無観客』で開催し、『学校連携観戦プログラム』参加の都内の児童は、およそ13万2,000人(8月18日時点)を予定。
事前のPCR検査するとは言え、この矛盾した発想はおかしい。
既にいち早く江東区と江戸川区は参加中止を発表しました。
オリンピック開催前の国立競技場前
日本の国民性
今回の東京2020オリンピック・パラリンピックで感じたのが、失敗して間違っていてたとしても、ある種独特な自己解釈で邁進する日本。
感染拡大や医療逼迫の非常時の事態でも国民全体が一方向へ流れてしまう特異な連帯感。
世の中が半ば諦めムードで、そこに流されてしまう国民性に憂いを抱いてしまう。
オリンピックロゴマークデザイン
最後に東京オリンピック2020大会の開会式でもドローンの演出で話題になったエンブレムを手掛けた美術家『野老朝雄』と建築デザイン事務所『noiz』のコラボ展が愛知県の常滑市のINAXライブミュージアムにて開催されています。
建築素材のやきものである『タイル』 。リアルとデジタルの調和を活かした展覧会です。
もちろん実際に制作した実物のタイルも観ることができますよ。
インテリア専門誌「CONFORT」のWEBサイト編集部だより
「タイルが微発光? 律動のプロジェクションマッピング」展示とトークイベント
下記サイトでオリジナル商品を販売しています。
よろしくお願いいたします。