九州佐賀県を代表するやきもの『有田焼』。
有田にはやきものでできた鳥居がある神社そしてやきものの神様もいると聞いていて是非行ってみたかった。自転車で疾走して向かいました。いざ。
まさにやきもの神社
佐賀県有田町の有田焼陶祖の神を祀った万治元年(1658)頃『有田皿山宗廟八幡宮(ありたさらやまそうびょうはちまんぐう)』として建立。
応神天皇を主神とし、陶祖 李参平の碑もあるやきものの神様の祀られた神社です。
明治4年(1871)に『 陶山神社(すえやまじんじゃ)』と命名されたとか。意外にネーミングは新しい。窯元や商売人そしてわれわれ参拝者などの神様ですね。
1887年(明治20年)から有田焼の祖の李参平を祀ることが議論されましたが、1917年(大正6年)、鍋島直茂を合祀することになり、李参平は記念碑が山頂にあり祀られた。
自転車や車は前方から右手に回り坂を登り境内へ向かう。
これ途中で境内を分断して線路が引かれています。
境内をJR佐世保線の電車が走る珍百景ですね。
更に階段を登ると先ほどよりかなりの急斜面階段。
これ高齢者には危険度の高い階段です。
呉須で絵付けされた灯籠の足元は透かし掘り。細かい作為が施されていて職人の力量を感じさせます。
全72段の階段があり拝殿はまだ先にあるからありがたさ倍増かな。
しかし急すぎて遠い。
白磁に呉須のこちらは灯籠とは異なる淡青の唐草模様が入った大鳥居でした。
聞くところによると高さは3.7m、全幅3.9mあるそうです。
登録有形文化財(建造物)として登録されています。
明治21年(1888)に有田焼の陶工たちが寄進したもので、国の登録有形文化財に指定されています。焼き直しや継ぎはぎされて修復を繰り返して地元では『とうざん』と呼ばれて大切に保存しています。現在は陶磁器製の狛犬を修復中です。
上から見下ろすとこの急斜面に驚いた。これ転倒したら終わりだ。
淡い青色の陶磁器製の大鳥居のほかに狛犬等、卓越した陶工の技が光る名品が至るところに置かれています。
拝殿の裏手の磁器製の玉垣はユニークですね。神社の聖域を囲んだ玉垣として弘化3年(1846)に奉納されたものです。文化遺産として『有形文化財(美術工芸品)』として登録されています。
呉須による緻密な蔓草(つるくさ)文様が施された複雑な作りです。
日本の伝統的な工芸品が作られる街を象徴する場所です。
わたしが神社に行ったときは、老夫婦と青年がひとりだけでゆっくりと堪能。
拝殿の上からは有田町を一望できます。こちらは北側の280号線のメインストリート側
愛すべき有田の町
佐賀県有田町は自然豊かな山々に囲まれ、日本陶器の技を伝承し、そこに誕生した陶磁器
青空に向かってそびえる窯元の煙突や町並みに今も残る『トンバイ塀』は磁器の歴史に刻み込まれ、脈々と続く窯業の営みを感じさせます。
そして再利用した材料による壁はひとつの景観を生み出します。
『トンバイ塀』とは登り窯を築くために用いた耐火レンガ(トンバイ)の廃材や使い捨ての窯道具を赤土で塗り固め作った塀のことです。
今回は行くことが叶いませんでしたが、観光で訪れる場所としては磁器の材料を採掘した『泉山磁石場』や今やコスプレの聖地と言われている『有田ポーセリンパーク』のツヴィンガー宮殿などがあります。
■『泉山磁石場』
■『有田ポーセリンパーク』
よろしくお願いいたします。