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気になる陶芸家 小澤章子さん【Vol.1】

陶芸の世界は奥深い。そして日本人にはやきものやうつわを愛する国民性というものがある。個人の好みの振れ幅も大きいですね。

昨年、気になった作家の方の作品の展覧会について書きます。

炭化灰釉茶盆

 

炭化と灰釉の風合い

一人目は愛知県瀬戸市で主に茶器に関わる作品を作陶されている『小澤章子』さん。

中国茶器を中心に、茶海、蓋碗、茶杯、湯呑、花瓶などが展示されていました。
炭化灰釉、炭化粉引、焼き締めの作品がいくつかあり、個人的には炭化灰釉の淡い緑の灰釉の掛かり方や炭化した漆黒の風合いが魅力的で好きです。
肌合いが絶妙で奥深い、そして自然な凹凸の表情と色味がいいです。

真鍮板など他の金属の作家さんとのコラボレーションもしっくりと同化しています。

1年前の2022/10/7–10/12『銀座 日々』にて開催された展覧会にお邪魔しました。

小澤章子 作品展(陶) | 日々 nichi-nichi

炭化灰釉による作品が多い左上には陶箱が見える。

炭化灰釉の茶盆 真鍮板がついている

灰釉の表情

灰釉と炭化の混ざり具合

炭化の表情

一枚の板の中に宇宙や大地や心象風景などさまざまな世界が見える。

炭化灰釉茶盤

炭化灰釉茶盤のディテール

濃い緑の灰釉も炭化の表情や面積のバランスも良い感じですよね。添加物のはじけ方もいいなあ。

炭化焼締茶承

ホオズキを生けたボリューム感のある炭化灰釉茶盤

灰釉の溜まり具合がよい

炭化灰釉の茶則

蓋碗(gai-wan)??

灰釉とヒビの入り具合がよい

焼き締めた表情k
アーティステックな作品

小澤さんの作品は見る方向により表情が異なりいくつかの景色を見せています。
さりげない蓋の取っ手のデザインもたいへん工夫されています。また形状によって釉薬の掛かり方も異なり、それも焼き上がりの計算されている部分と偶然性もあるのですが、釉薬の掛かり方と炭化した箇所が溜まらなくいい。

そしてそのカタチ、フォルムがダイナミックで重厚な味わいを感じる。

大型の花入れ

釉薬と炭化と素焼きの混じった表情

正面から見ると凹凸が見える

小さいサイズの丸い花入れ

この時の小澤さんの人気の急須は既に無く、他の作品もほぼ完売状態でした。

ファンがたくさんいるのですね。

炭化灰釉の陶箱

いちばん特徴的だと感じたのは『陶箱』。この多用途の陶箱はユニークです。茶器を入れて片付けたり、中国茶の作法に則りお茶をいただく時、また部屋を飾る室礼(しつらい)にも使用できます。

陶箱の上面の幾何学レリーフがモダンです。側面は炭化の表情が不思議な雰囲気も醸し出しています。

ただちょっと重量が重い。

会場の風景(ほぼ作品が売れてしまい人気のほどがわかる)

2023年の今年は10月29日から下記の場所で個展が開催されるようです。

時間が許せばぜひ訪問しようかと思っています。


『gallery蓮依』

神奈川県鎌倉市山ノ内1218-2
2023年10月28日(日)~11月5日(日) 
11:30~17:30
28日は茶会と展示(お申込みの方のみ)
10月29日~11月5日 展示
*会期中 無休 0467-38-8805

蓮依 – Gallery

 

下記サイトでオリジナル商品を販売しています。
よろしくお願いいたします。