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堺のグルメと観光

堺市の市内中心部を走る市電『阪堺電車』(はんかいでんしゃ)。大阪市と堺市を繋ぐ路線で大阪天王寺から南海浜寺公園までどこまで行っても230円です。

この電車の路線はまだ古い車両なども使われていて、町の中を電車はゆっくりと走り、情緒豊かな風情を感じることができます。

阪堺電車『宿院駅』

 

 

阪堺電車と洋食屋

ここは阪堺電車の『宿院駅』。駅の東側の古くからある商店街を南に抜けた場所が『宿院(しゅくいん)』という地名。

商店街から『フェニックス通り』を挟んで南側に『宿院頓宮(しゅくいんとんぐう)』という神社があります。

住吉大社宿院頓宮 |摂津 和泉 両国一の宮の御旅所

ここは211年創建の大阪『住吉大社』の『御旅所(おたびしょ)』。

神輿の休憩所にあたります。

住吉大社の夏祭りに神輿を担いでこの宿院頓宮へ運ぶ『御渡り』という行事があるそうですよ。

阪堺電車の路線図

宿院駅の南側の阪堺電車の路面

住吉大社に奉納された石灯籠

フェニックス通りの中央分離帯にはかなり大きい『石灯籠』があります。

こんなところになんで?と思うところですが、これはなんと大阪の『住吉大社』に奉納されたものだとか。

『住吉大社』のチカラは絶大ですね。

堺山之口商店街

この『堺山之口商店街』は古い商店街で『開口神社(あぐちじんじゃ)』の表参道にあたります。

この商店街には夕食でぜひ訪れたい店がレストラン『浪花亭』。

しかしながら開店11:30で閉店13:00と短い時間のランチタイムだけですね。。。

レストラン『浪花亭』

れすとらん 浪花亭 (ナニワテイ) - 宿院/洋食 | 食べログ

市内には1952年創業『ビフテキの南海グリル』はじめ洋食屋さんが何店舗もあり、自分の好みでお店を選べます。

『洋食専門とん助』

この日の夕食は『洋食専門とん助』にて。
店の中に入ると地元の大家族連れ一組と二人連れのお客様。

大家族連れの方たちは食事が終わると、地元の近所の方々なのか気さくにオーナーに声掛けをしてしばらく話されて帰られました。

地元に根付いたお店はとても素敵ですね。

ポークカツとミンチコロッケのBセット

注文したのはBセット。ポークカツとミンチコロッケにデミグラスソースを掛けてあり、付け合わせにはポテトサラダ、ロースハム、トマト、キャベツが。

そしてスープはワカメの玉子とじスープ。ライスとドリンク付き 

この組み合わせまさに”街の洋食屋”。感動しました。

ポークカツとミンチコロッケは丁寧に作られていて、サクサクに揚げられ美味しい。

デミグラスソースも絶妙ですし、食後のコーヒーも美味しかった。

ワカメスープ

店内はテレビ、本棚、水槽などがあり、家でリラックスして食事ができる様なお店でお勧めです。

洋食専門 とん助 (トンスケ) - 宿院/洋食 | 食べログ

宿院の裏路地

『スターバックスコーヒー』と『さかい利晶の杜』の夜景

東西の『フェニックス通り』を基軸として新しい街並みを形成していますね。

フェニックス通り

この『フェニックス通り』のフェニックスは堺市の戦後復興のシンボルとして植えられたそうです。

 

環濠都市のカルチャーを知る

『堺』はまちの防御のために作られた『環濠都市』。

古くから海外貿易の拠点であり、貿易港として繁栄しました。

この土地の特異性のある『環濠都市』が生む独自の文化や技術は素晴らしいですね。

 

本日は阪堺電車『宿院』から乗車して『綾ノ町』の旧市街方面に向かいます。

降車ブザーが丸くてレトロ

『綾ノ町』下車

奥の進行方向の車道はT字路で車はその先の北へは行けず、東西に道路は伸びています。北には阪堺電車の線路が続いています。

写真では表現できていませんがこの景色はなかなか良かったです。

阪堺電車の線路の軌跡が美しい
重要文化財 堺市立町屋歴史館『山口家住宅』

下車した綾ノ町駅から南東方向に下り、左手に曲った路地に越前屋山口久右衛門を代々名乗った堺市立町屋歴史館『山口家住宅』があります。

堺市立町家歴史館 山口家住宅 堺市

堺市立町屋歴史館『山口家住宅』

ココは江戸時代の初期に建てられた町屋で昭和41年(1966)に国の重要文化財に指定されました。この山口家は近隣の庄屋として奉行所と町方、村方を繋ぐ役割を担ったようです。

堺市町屋歴史館『山口家住宅』前の路地

主屋

表から中に入ると小さな玄関土間から主屋の空間に更にその奥の空間には大きな竈をもつ土間が目に入っています。この吹き抜け空間はとても開放的で広いです。

大きな竈空間

天井も高く太い梁を巡らせている

当時の日本家屋としては贅沢な空間。建築材料も高価なものをふんだんに使っている。

天井側の明り取り

いくつもの間が続いている

時代を経て増改築を繰り返して増殖していった家屋は安政4年(1775)に主屋を改築。

南側の玄関と座敷、西の土蔵を建築しています。

南の間

天井の梁のカンナ掛けでその時代がわかる。

天井の梁の細かく波打つカンナ掛けは『ハマグリ刃』による古い時代のもの。

平滑な面のカンナ掛けの部分は新しい箇所。

これらを見ると建築の時代の変遷がよくわかる。

石灯籠と蹲踞(つくばい)のある中庭

屋久杉一枚板の縁側

欄間の細工

次に江戸中期から後期にかけて座敷を増築し、寛政12年(1800)北土蔵を建築して現在の部屋の間取りが完成しました。

江戸中期から後期に増築された座敷

特徴のある障子の意匠

正方形の蹲踞(つくばい)は珍しい意匠

右手に紅梅が植えられている。

天井裏の設え

天井裏の特徴のある木目

 

右手中庭に紅梅が植えられている。

 

 

堺市立町家歴史館 山口家住宅

建築時期:江戸前期(1615年-1660年)
桁行13.8m、梁間9.4m、一重、一部二階、南面及び東面庇付、切妻造、
妻入、本瓦葺

所在地:大阪府堺市堺区錦之町東一丁目2番31号
開館時間:10:00~17:00 (入館は16:30まで)
休館日:火曜日(ただし祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)

入館料:200円・20人以上の団体は160円
堺市立町家歴史館 山口家住宅|スポット|堺観光ガイド

注)文化財保護や入館者の安全確保の観点から保存修理工事を行うため、令和5年7月1日から令和6年3月上旬まで現在は休館中です。


更に町屋の路地を歩き『鉄砲鍛冶屋敷』方面へ歩いてみる。

旧市街北西部

鉄砲鍛冶屋敷周辺

この辺りは昔の鉄砲鍛冶屋敷があった場所。

種子島に伝わった鉄砲の製法を橘屋又三郎などが堺に伝えてから、堺は日本一の鉄砲生産地になりました。

訪問したのは江戸時代から続く鉄砲鍛冶井上関右衛門の居宅兼作業場兼店舗。
町家建築として最古の建物で鉄砲の生産現場など鉄砲鍛冶屋敷の面影を残す唯一のものとして市の指定有形文化財になっています。

 

実際にボランティアの方から説明を受けて実際に火縄銃を持たせてもらった。

鉄の塊の様に重い。かなりの重量感。

弾を込めて引き金を引くところまでの過程を体験しました。

火縄銃はとても重くて、射撃を始めるまでの工程には手間もかかります。

これ本当に担いで戦場で使うことが効果的だったか疑問が残りましたが。

 

最後にこの鉄砲鍛冶の鉄砲製造技術は現在の自転車の技術進化へと発展します。

自転車部品の『シマノ』と言えば世界的にも有名ですね。

堺市内には『シマノ自転車博物館』もあります。

TOP | シマノ自転車博物館

www.the-kansai-guide.com

井上関右衛門家住宅 主屋・座敷棟・道具蔵・俵倉・附属棟 堺市

 

堺のお土産品

千利休の愛した和菓子屋『本家小嶋』は天文元年(1532)『菓子屋吉右衛門』として創業以来伝統を守り続けた老舗の中の老舗です。あの千利休が愛したと言われる銘菓もあります。購入した芥子餅とニッキの詰め合わせは個数も6個でちょっとしたお土産品に最適。

芥子餅とニッキの6個入り詰め合わせ

営業時間:9:00~17:00(売り切れ次第 閉店)定休日:月曜日 TEL:072-232-1876

とありますが、17:00前には売り切れてしまいますので、早めに行かれることをお勧めします。

閉店時間近くに訪問する際は一度電話をいれた方が確実です。 

 

利晶の杜限定のパッケージの粉山椒

七味唐辛子で有名な『やまつ辻田』の粉山椒です。詩歌集『恋衣』の装丁をパッケージにした『【恋衣】石臼挽き朝倉粉山椒』3g

『利晶の杜』でバラ売りしているので荷物にならなくて良いです。

新芽や若実の華やかで瑞々しいとても鮮烈な香り。

塩とブレンドして天ぷら、焼き肉、ステーキ、そのまま使ってうどんに掛けても。これは保証付きですね。

七味 – 株式会社やまつ辻田

www.yamatsu-tsujita.com

その他豊臣秀吉が名付け親『かん袋』のくるみ餅など、たくさんの和菓子屋さんのおすすめの商品を買うのもよいかもしれません。