九州有田市。やきものが好きな方ならご存じの『有田焼』の街だ。
代表的窯元と言われる有田焼の三右衛門:源右衛門窯、今右衛門窯、柿右衛門窯と言った窯元。その他わたしが好きな香蘭社も有田の窯元のひとつ
そんなやきものの街と乗り物の旅について書いてみました。
乗り物の旅
旅や仕事で利用する公共交通機関は主に飛行機、電車、バスなど。
自分で車を運転するのもよいのですが、移動する手段としての飛行機や電車、バスに身を委ねて、その場の景色や空気を感じながらいろいろな想いに耽ることが好きだ。
最近では少なくなったが、LCCやローカル航路の場合、空港からバスに乗って航空機の前で停車し飛行機に乗ります。
バスから降りてそこから飛行場を見渡すのは楽しい。
そして飛行機のタラップの階段を踏みしめる瞬間や機体が離着陸する瞬間なども好きですね。
今まさに飛行機に乗って目的に向かうというシチュエーション。
このショットは大型旅客機ではなかなか撮れないカットですよね。
場所的にガラス越なので清掃の水流れの汚れでやや残念。。
飛行機の窓から見える景色も航路、座席、季節、天気により違いますね。
今回は季節的にも天候や場所にも恵まれ綺麗な富士山を臨むことができました。
遠くに見えるのは相模湾の海岸線ですね。空気が澄んでいます。
やはり富士山の稜線や雪景色は美しい。
山の頂上がはっきり見えてこの角度から見ても日本を象徴するに相応しい景観です。
自然の力は偉大ですね。
あっという間の時間でしたが、佐賀空港に到着しました。
佐賀空港からJR佐賀駅まではバス45分程度移動します。
JR佐賀駅からJR長崎本線の在来線に乗ったみました。
JR九州の車両はローカル線含めて車両のデザインが一新されています。
移動手段としてのたくさんの人々が利用する鉄道。
JR九州(九州旅客鉄道株式会社)の鉄道車両は移動においての快適な空間と豊かなデザイン、そして非日常やそれに反する生活空間の一部いったさまざまな要素を鉄道に盛り込んでいます。
電車は人を運ぶ移動手段だけと決して考えていないところが素晴らしいですね。
途中『JRリレー特急かもめ号』に乗り武雄温泉駅で『JR新幹線かもめ号』に乗りかえる。そして嬉野温泉駅に寄り『有田』に向かう。
2022年9月西九州新幹線の開業のタイミングで博多~武雄温泉間を中心に、定期列車・臨時列車を運行しています。
車いす利用者や妊婦の方が寛げるマルチスペースにはベンチシートが設置されています。狭い座席から解放されて休憩できる空間ですね。
この日、在来特急から新幹線に同じホームで乗り換える不思議な体験をしました。
これがなかなかユニークで『JRリレー特急かもめ号』から急いで降車して、同じホームの向かい側に停車している西九州新幹線『かもめ』に乗車します。
在来線特急列車『リレーかもめ』から西九州新幹線『かもめ』と同一ホーム乗換えをたった3分で行う『対面乗り換え方式』です。
座席はシートモケットタイプでデザインは唐草柄。このほかにモスグリーンの獅子柄、濃いグレーの菊大柄などがある。座席の背面テーブルがなく、インアームテーブルとなっています。側面は合板で曲げてアームと兼ねています。
3号車デッキにはバリアフリー対応トイレを設置して比較的広めの洗面空間が確保されています。円形状にカーテンで仕切って化粧直しができます。
白をベースにJR九州のコーポレートカラーの赤を配色したN700Sの新仕様になっています。嬉野温泉駅はまだ新しく有田焼の壁面オブジェがあると聞いておりぜひ見たみたいと。
■鉄道新聞よりYouTube動画
『水戸岡 鋭治』の鉄道車両
JR九州路線の多くを走る鉄道車両のデザインと言えば『水戸岡 鋭治』
日本のインダストリアルデザイナー(工業デザイナー)、イラストレーターで、1947年生まれ。STUDIO SILVIOCOPPOLA(イタリアミラノ)を経て、1972年、東京にドーンデザイン研究所設立。九州旅客鉄道株式会社(JR九州)デザイン顧問をされています。
彼が脚光を浴び始めたのは、やはり九州旅客鉄道株式会社(JR九州)の車両デザインや駅舎。
デザインする鉄道車両はいままでにかつてない外観とインテリアに特徴があります。
JR九州の懐の深さを知ることになる地域の素材の有効活用した精緻な内装仕上げや鉄道車両らしからぬ座席や家具類の採用は目を見張るものがあります。
旅のワクワク感や非日常性を素晴らしく演出して日本の鉄道旅行の価値観を大きく変えました。
その他特急列車 | JR九州の列車たち ~JR九州 観光列車【D&S列車】・新幹線~
九州の鉄道で豪華鉄道の旅で有名なクルーズトレイン『ななつ星』。
日本初のクルーズトレインとして2013年10月スタートして今年で10周年にあたります。海外のお客様インバウンド効果を狙い、『九州を世界に発信する』ことを目標に掲げて企画された列車です。
2022年には新しい『ななつ星in九州』が始まり、注目すべきプランは既に満席となった2023年10月、2024年3月の『雲仙3泊4日コース』。
https://www.cruisetrain-sevenstars.jp/course/3n_4d.php?id=data
やきもの好きには嬉しい唐臼を使った昔ながらの焼き物の里、日田・小鹿田(おんた)と以前ブログで紹介した鹿児島県薩摩焼の窯元『沈壽官窯』へ案内してくれます。
九州の豊かな伝統文化、美味しい郷土料理を提供する『雲仙3泊4日コース』はお値段もそれなりの価格ですが、日田・小鹿田、『沈壽官窯』のある美山はたいへん不便な場所へ連れて行ってくれるので、これは贅沢なプランだと思います。
■司馬遼太郎も訪れた沈壽官窯 鹿児島美山 陶芸編【vol.3】
https://blog.hatena.ne.jp/noji_rei/ceramicsstar.hatenadiary.com/edit?entry=13574176438102351223
新幹線駅でやきものカルチャーを知る
西九州新幹線『嬉野温泉駅』はやきものの街『有田』をイメージさせるアート壁画があります。
壁面には白磁に藍色の『肥前吉田焼』のデザインタイル壁画があり、天井やその他壁には地場を象徴するヒノキの天然木使用されています。
壁面全体は展示物で隠れて残念。。しかしながら近くで見るとかなり凝っています。
釉薬の白と藍が映える六角形のタイル。表面は手書きや釉薬の厚みで揺らぎが見える。
ところどころがレリーフ上になっていて釉薬層のグラデーションの濃淡が出ている。
白い釉薬のタイルは掘りの線が入っているが目立たないように工夫している。
白磁の透明度と純白の釉薬が美しい。
西九州新幹線駅舎の外観
『嬉野温泉(うれしのおんせん)』は佐賀県嬉野市にある温泉で『武雄温泉』と並び佐賀県を代表する温泉地。
下車した武雄温泉駅、嬉野温泉駅ともに外観に特徴がありユニークです。
まずは嬉野温泉駅。駅舎の外観は『湯どころの趣のある駅』をデザインイメージとして、温泉宿の建物の日本家屋の装いを表現しています。
街路灯がレトロな趣で日本家屋の屋根や連格子をイメージさせています。
格子の部分はやきもののルーバーが設置されています。
還元色の焼成の色むらが出ていて情緒的ですね。
遊具のある公園と一体になった武雄温泉駅で駅前には親子で遊べる公園、カフェなど隣接しています。ペットの洗い場やベンチなどを設置したモダンな設えになっています。
JR九州は水戸岡デザインからすこし離れて、『IFOO』と新しい試みを始めています。
運行区間は久大線(ゆふ高原線)の博多~別府間、由布院や大分を経由します。
所要時間は約5時間の新しい観光列車となります。
特急いさぶろう・しんぺい | JR KYUSHU D&S TRAINS D&S列車の旅
肥薩線の「いさぶろう・しんぺい」を改造 しノスタルジックでレトロな新しい車両に変身させました。
車内は全席グリーン車。地元食材を使った弁当を提供するプランを企画したそうです。
今回JR九州の路線を回って感じたのは、先回の鹿児島本線のローカル線も含めてですが、鉄道車両の外観や内観のデザインが斬新で美しい。
大学でも学んだ『トランスポーテーション・デザイン』の重要性を感じました。
ここでは人間の身体の移動に関わる計画・設計・工業デザインと関連するグラフィックス、車両内の環境空間、サービスなど交通システムの総合的な考え方を実現しています
。因みにわたしが乗ってみたいのは『寝台特急サンライズ出雲』
JR西日本・JR東海の寝台列車「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」は、日本でただひとつになってしまいました。
ifoo.jp
下記サイトでオリジナル商品を販売しています。
よろしくお願いいたします。