富山県はガラス素材を街のアイデンティティとしてのイメージ作りに力を注いでいます。『ガラスの街とやま』と言われる所以は30年の月日をかけてまちづくり事業をすすめた努力とも言えます。富山市ガラス美術館と富山ガラス工房など教育、事業、観光と一貫して地場のガラス素材をとりあげて自治体を上げてのPRを実践しています。
ガラスのインスタレーション
北陸新幹線富山駅の改札口から外に出て高架下の南北を繋ぐ自由通路の中央部分にあたりに行くとそれがあります。金属のようなもので覆った150mm角の四角いガラスブロックが通路床面に埋め込まれています。『フロアシャンデリア』と言う床面に埋め込まれたガラスブロックに天井から光が当たり、青から紫に色を変えて点滅するインスタレーションが設置されています。
ガラスの床面 床面の一部が点滅して光っています。
前方に見えるのが『富山駅』の路面電車の発着所。
実際にはここを踏んで人々が行き来しています。
表面には金属のようなものがコーティングがされています。
ガラスのパブリックアート
富山駅南口を出て右手奥に『富山駅の路面電車の発着所』があります。路面電車の駅舎の壁面を飾る緑色を基調とした細長いボーダー状のガラスが貼られています。
『トランジット・ライティング・ウォール』と名付けられ公共の建築空間の中に溶け込んでいます。
路面電車の発着場の全景
駅と市内中心部を結ぶ路面電車『セントラム』が入線。
【右側の壁面がガラス】
路面電車は人々の通勤や通学の足として使用されています。
『トランジット・ライティング・ウォール』のディテール。
さまざまな不透明ガラスをボーダー状に積層して貼っている。
富山市ガラス美術館
新国立競技場の設計をした隈研吾氏が設計担当した建物『TOYAMAキラリ』にある『富山市ガラス美術館』。
御影石、アルミ、ガラスを使用した外観によるこの施設は展示空間としても魅力のある建物です。階段を中心とした回廊式の地元富山の木材のルーバー(羽根状の板)を多用した温かく開放感のある空間を演出しています。
写真では紹介できませんが、現代ガラス美術家の『デイル・チフーリ』氏の工房によるインスタレーション(空間芸術の作品)を展示しています。期間限定の企画展では様々なガラス作家を取り上げて紹介しています。
■富山市ガラス美術館
建物全体がガラスのオブジェのような外観。建物外壁は周りの景色を映し出して輝く建築物です。あいにく天気が曇りに変わり清掃用のクレーンが登場してきました。
富山の街の風景となるガラス
北陸新幹線富山駅改札口から外に出て夜の街を歩いてみるとかつての駅前から一新され非常に洗練された駅前になっています。駅舎やガラスのエレベーター、シェルターなど富山の独自性を示そうと自治体が非常に深く考えているのが伺えます。
駅前のガラス作家のアート作品でさえもひとつの街の風景となっています。
薬の瓶から始まった富山のガラス。これほどまでに街を象徴する材料として使用されているのに深く感銘を覚えました。
ガラスと金属によるセンスある街づくり
街の風景となるガラス
富山ガラス工房のガラス
富山市立富山ガラス造形研究所を卒業した学生や若手のガラス作家創作できる環境として開設した施設です。地場産業のガラスを彼らが担えるよう個人や共同で利用できる工房としての多くの若者がこの場所でガラス作家として定着しています。
深い青緑色の透明ガラスで『越碧硝子』(こしのあおがらす)と翡翠を思わせる不透明ガラス『越翡翠硝子』(こしのひすいがらす)のPRリーフレット
富山ガラス工房のオリジナル開発した翡翠の廃石を含有するガラス素材『越翡翠硝子』(こしのひすいがらす)を英語で紹介
富山ガラス工房で『越翡翠硝子』(こしのひすいがらす)の器を購入しました。
富山ガラス造形研究所造形学科を卒業されて富山ガラス工房に所属されている
『小林洋行』氏の作品です。
■小林洋行氏の作品紹介
作家紹介|視る。触れる。体験する。そうして、ガラスに逢う。富山ガラス工房
■マーブル調の擦りガラスのように仕上げています。
ガラスのみこみの部分は微妙で繊細な色の混ざり方になっています。
富山ガラス工房のオリジナル開発した翡翠の廃石を含有するガラス素材。
不透明ガラスで『越翡翠硝子』(こしのひすいがらす)と言われています。
お米も美味しいですよね。
ceramicsstarでした。
下記サイトでオリジナル商品を販売しています。
よろしくお願いいたします。
minne.com
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